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私の睡眠時無呼吸症候群、気づいた症状
まさか自分が睡眠時無呼吸症候群だとは、正直なところ全く思っていませんでした。しかし、今振り返ると、いくつかの特徴的な症状が確かに現れていたのです。私が最初に「何かおかしいな」と感じ始めたのは、数年前のことです。まず、朝起きた時の爽快感が全くなくなりました。どれだけ長く寝ても、頭が重く、体がだるいのです。まるで徹夜明けのような疲労感が、毎日続いていました。そして、日中の耐え難い眠気。特に昼食後や会議中など、静かな環境になると、意識が遠のくような強烈な眠気に襲われるのです。コーヒーを何杯飲んでも効果はなく、大事な会議中にうとうとしてしまい、上司に注意されたことも一度や二度ではありませんでした。車の運転中にも何度かヒヤッとした経験があり、これはまずいと感じていました。また、妻からは毎晩のように「いびきがうるさい」「時々、息が止まっているみたいで心配になる」と指摘されていました。自分では全く自覚がなかったのですが、妻が録音してくれた自分のいびきを聞いて愕然としました。大きないびきの合間に、確かに呼吸が止まっているような静寂があり、その後、苦しそうに息を吸い込む音がしていました。これを聞いた時、さすがに「これは普通じゃないかもしれない」と危機感を覚えました。さらに、夜中にトイレに起きる回数が増えたのも気になっていました。以前は朝までぐっすり眠れていたのに、一晩に二度も三度もトイレに起きるようになり、熟睡を妨げられている感じがしていました。朝起きると口の中がカラカラに乾いていることも多く、枕元に水を置いて寝るのが習慣になっていました。これらの症状が、睡眠時無呼吸症候群の典型的なサインであるとは、その時はまだ結びついていませんでした。しかし、ある時、テレビの健康番組で睡眠時無呼吸症候群の特集を見て、自分の症状とあまりにも一致していることに驚きました。特に、日中の眠気、いびきと無呼吸、夜間頻尿、起床時の頭重感など、まさに自分のことだと感じたのです。そこでようやく重い腰を上げ、呼吸器内科の専門医を受診することにしました。検査の結果、やはり中等症の睡眠時無呼吸症候群と診断され、CPAP療法を開始することになりました。治療を始めてからは、嘘のように日中の眠気が改善し、朝もスッキリ起きられるようになり、改めて睡眠の質の大切さを実感しています。