しつこく続く咳。熱やだるさも伴い、「もしかしたらマイコプラズマかもしれない」と疑った時、どの診療科を受診すれば、最もスムーズに、そして的確な診断と治療を受けられるのでしょうか。症状によって、いくつかの選択肢が考えられます。まず、最も専門的な対応が期待できるのが、「呼吸器内科」です。呼吸器内科は、気管、気管支、肺といった、呼吸器全般の専門家です。マイコプラズマ肺炎や気管支炎は、まさにその専門領域の中心です。長引く咳の原因を、咳喘息や他の肺炎などと、正確に鑑別診断するためには、呼吸器内科医の知識と経験が不可欠です。レントゲンやCT、呼吸機能検査といった、専門的な検査設備も整っているため、重症度の評価や、合併症の有無なども、的確に判断することができます。咳が非常に強い場合や、息苦しさを伴う場合、あるいは、喘息などの持病がある方は、最初から呼吸器内科を受診するのが、最も賢明な選択と言えるでしょう。次に、一般的な窓口として、かかりつけの「内科」や「総合内科」も、もちろん受診先となります。特に、咳だけでなく、発熱や全身倦怠感といった、全身症状が強い場合は、体全体を総合的に診てくれる内科医が適しています。内科でも、胸部レントゲン検査や、マイコプラズマの迅速検査、血液検査(抗体価測定)などは可能です。そこでマイコプラズマと診断され、一般的な治療で改善が見られれば問題ありませんし、もし、症状が重い、あるいは診断が難しいと判断されれば、呼吸器内科などの専門医へ、スムーズに紹介してもらうことができます。そして、子どもが感染した場合の第一選択は、「小児科」です。小児科医は、子どものマイコプラズマ感染症の診療経験が非常に豊富です。子どもの場合、咳だけでなく、発疹など、多彩な症状を呈することもあるため、子どもの体をトータルで診てくれる小児科が、最も安心です。マイコプラズマは、特に集団生活を送る子どもたちの間で流行しやすいため、周囲の流行状況なども考慮した上で、的確な診断を下してくれます。
マイコプラズマ感染症で何科へ行くべきか