巻き爪の症状が悪化し、保存的な治療では改善が見られない場合や、何度も再発を繰り返す場合には、手術的な治療法が検討されることがあります。では、巻き爪の手術を考えた場合、どの診療科で相談するのが最も適切なのでしょうか。巻き爪の手術を専門的に行っているのは、主に形成外科です。形成外科は、体の表面の奇形や変形、機能障害を外科的な手法を用いて治療する診療科であり、爪の疾患に対する手術もその守備範囲に含まれます。巻き爪の手術にはいくつかの方法がありますが、代表的なものに「フェノール法」や「爪母(そうぼ)切除術」などがあります。フェノール法は、食い込んでいる爪の縁の部分を爪母(爪を作り出す根元の組織)ごと薬剤(フェノール)で処理し、その部分の爪が生えてこないようにする手術です。局所麻酔で行われ、比較的短時間で済み、術後の痛みも少ないとされています。爪母切除術は、食い込んでいる爪の縁と、それに対応する爪母を外科的に切除する方法です。こちらも局所麻酔で行われます。これらの手術は、巻き爪の再発率を低く抑えることを目的としていますが、爪の幅が少し狭くなるといった変化が生じることもあります。皮膚科でも、一部の医療機関では巻き爪の手術を行っている場合がありますが、より専門的な外科手技を要する手術や、複雑な症例については、形成外科医が担当することが一般的です。したがって、巻き爪の手術を検討しているのであれば、まずは形成外科を受診して相談するのが良いでしょう。形成外科医は、患者さんの爪の状態や症状の程度、これまでの治療歴、そして患者さんの希望などを総合的に判断し、手術の適応があるかどうか、どのような手術方法が最も適切かなどを丁寧に説明してくれます。手術のメリットだけでなく、デメリットやリスク、術後の経過や注意点などについても、しっかりと確認することが大切です。また、手術以外の治療法(ワイヤー矯正など)の選択肢についても、改めて相談してみるのも良いかもしれません。手術を受けるかどうかは、最終的には患者さん自身の判断になりますが、専門医である形成外科医から十分な情報を得て、納得のいく形で治療法を選択することが重要です。
巻き爪の手術、何科で相談するのが適切?