赤ちゃんの蕁麻疹で小児科を受診した後、場合によってはアレルギー科への受診を勧められることがあります。また、親御さん自身が「うちの子はアレルギー体質かもしれない」と感じ、アレルギー専門医の診察を希望することもあるでしょう。では、どのような場合にアレルギー科の受診を検討すべきなのでしょうか。まず、蕁麻疹が特定の原因によって繰り返し起こる場合です。例えば、ある特定の食べ物を食べた後に必ず蕁麻疹が出る、特定の薬を服用すると蕁麻疹が出る、といったように、原因と結果の関係が比較的はっきりしている場合は、アレルギー科で詳しい検査(血液検査や皮膚テストなど)を受け、原因アレルゲンを特定することが推奨されます。原因が分かれば、それを避けることで蕁麻疹の再発を防ぐことができます。次に、慢性蕁麻疹の場合です。蕁麻疹が六週間以上にわたって毎日のように出たり消えたりを繰り返す状態を慢性蕁麻疹と呼びますが、この場合は原因が特定できないことも多いです。しかし、アレルギー科医は、慢性蕁麻疹の管理や治療にも専門的な知識を持っています。抗ヒスタミン薬の適切な選択や量の調整、場合によっては他の治療法を検討するなど、症状をコントロールするためのサポートを受けることができます。また、蕁麻疹がアナフィラキシーという重篤なアレルギー反応の一部として現れた場合も、アレルギー科でのフォローアップが不可欠です。アナフィラキシーを起こした場合は、原因アレルゲンの特定はもちろんのこと、再発時の緊急対応(アドレナリン自己注射薬の使用方法など)についても指導を受ける必要があります。さらに、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、気管支喘息など、他のアレルギー疾患を合併している赤ちゃんが蕁麻疹を起こした場合も、アレルギー科で総合的なアレルギー管理をしてもらうのが望ましいでしょう。これらのアレルギー疾患は互いに関連していることがあり、専門医による包括的なアプローチが重要になります。アレルギー科を受診する際には、これまでの蕁麻疹の経過(いつ、どのような時に、どのくらいの頻度で出るかなど)、食事内容、生活環境、家族のアレルギー歴などを詳しく伝えられるように準備しておくと、診察がスムーズに進みます。赤ちゃんの蕁麻疹の原因や対処法について、より専門的なアドバイスを求めるなら、アレルギー科の受診を検討してみましょう。