長引く鼻風邪のような症状、それはもしかしたら副鼻腔炎かもしれません。副鼻腔炎は、鼻の周囲にある骨の空洞「副鼻腔」に炎症が起こる病気で、適切な治療を受けないと慢性化してしまうこともあります。では、副鼻腔炎が疑われる場合、どの診療科を受診するのが最も適切なのでしょうか。その答えは、耳鼻咽喉科です。耳鼻咽喉科は、耳、鼻、喉(のど)に関する疾患を専門的に扱う診療科であり、副鼻腔炎の診断と治療におけるエキスパートです。副鼻腔炎の主な症状としては、色のついた粘り気のある鼻水、鼻づまり、後鼻漏(鼻水が喉に流れる感覚)、咳、頭痛、顔面痛、嗅覚障害などが挙げられます。これらの症状が複数見られたり、風邪をひいた後に症状が悪化したり長引いたりする場合は、副鼻腔炎の可能性を考える必要があります。耳鼻咽喉科を受診すると、まず問診で症状の詳しい内容や発症時期、既往歴などを確認します。その後、鼻の中を直接観察する鼻鏡検査や、より奥の状態を見るためにファイバースコープを用いた内視鏡検査が行われることがあります。これにより、鼻粘膜の腫れや鼻水の性状、鼻ポリープ(鼻茸)の有無などを詳細に把握できます。さらに、炎症の広がりや程度を評価するために、レントゲン検査やCT検査といった画像検査が行われることもあります。これらの検査結果と症状を総合的に判断し、副鼻腔炎の診断が下されます。治療は、炎症を抑えるための薬や、細菌感染が原因であれば抗生物質、鼻水を排出しやすくする薬などが用いられます。また、鼻の処置として、鼻水の吸引や、薬剤を霧状にして吸入するネブライザー療法も効果的です。これらの治療を適切に行うことで、多くの急性副鼻腔炎は改善に向かいます。しかし、症状が三ヶ月以上続く慢性副鼻腔炎の場合は、より長期的な治療や、場合によっては手術が必要になることもあります。いずれにしても、副鼻腔炎を疑う症状があれば、自己判断せずに耳鼻咽喉科の専門医に相談することが、早期回復と慢性化予防への第一歩です。