おしりから鮮やかな赤い血が出たものの、特に痛みを感じない。このような症状に遭遇した場合、多くの方が「どの病院に行けばいいのだろう?」と悩むことでしょう。適切な医療機関を選び、早期に原因を特定することは、安心して治療を受けるための第一歩です。まず、おしりからの出血を専門的に診る診療科は、消化器内科と肛門科です。これらの科を標榜しているクリニックや病院を受診するのが基本となります。消化器内科は、食道、胃、小腸、大腸、肛門といった消化管全体の病気を幅広く扱っています。一方、肛門科は、痔(いぼ痔、切れ痔、痔ろう)や肛門周囲膿瘍など、肛門とその周辺の疾患に特化した診療を行っています。どちらの科を受診しても、おしりからの出血の原因究明と治療が期待できます。病院選びのポイントとしては、まず自宅や職場からの通いやすさが挙げられます。特に、検査や継続的な治療が必要になった場合、通院のしやすさは重要な要素となります。また、消化器内科や肛門科の専門医が在籍しているかどうかも確認しておくと良いでしょう。専門医は、その分野における豊富な知識と経験を持っています。さらに、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の設備があるかどうかも、一つの目安になります。痛みがない鮮血の場合でも、大腸がんや大腸ポリープといった病気の可能性を否定するためには、大腸内視鏡検査が最も確実な方法です。検査設備が整っている医療機関であれば、必要に応じてスムーズに検査を受けることができます。最近では、内視鏡検査の苦痛を軽減するために、鎮静剤を使用したり、細径の内視鏡を用いたりするなどの工夫をしている施設も増えています。もし、かかりつけの内科医がいる場合は、まずその医師に相談してみるのも良いでしょう。症状を伝えれば、適切な専門医や医療機関を紹介してくれる可能性があります。インターネットで近隣のクリニックや病院を検索する際には、「消化器内科」「肛門科」といったキーワードに加えて、「おしり 出血」「下血」などの症状名も入れて検索すると、より専門性の高い医療機関が見つかりやすいかもしれません。医療機関のホームページには、診療内容や医師の専門分野、検査設備などが掲載されていることが多いので、参考にすると良いでしょう。何よりも大切なのは、痛みがないからといって放置せず、早めに医療機関を受診することです。
おしりからの鮮血、痛くない時の病院選び